茶室に身を置き、心静かにお点前を眺め、移ろいゆく光と影を目で追う。
庭の木々の葉が風になびいてさわさわと擦れる気配を感じ、
鳥の囀りや、遠くに走る電車の音を聞く。
茶釜で沸く湯の音。ときおり爆ぜる炭の音。
お茶を点てる人の、流れるような所作の美しさ。
寛ぎの中にも五感を研ぎ澄ませば、
意識の内側で空間は無限に拡がり、自然と一体となる――。
極小の空間の中で、どこまでも拡がりゆくその感覚は、瞑想にも似ています。
点前や作法には型がありますので、
儀式のように感じている方が多いのかもしれませんが、
茶の湯は本来、そういうものではありません。
襖を開けた瞬間の柔らかな光、畳の上を摺足で歩く足先の感覚、
柄杓や茶杓といった繊細で合理性を極めた道具を扱う際の緊張感。
お帛紗を捌くつるりとした指先、お釜から柔らかく立ち上がる湯気、
様々な景色を見せてくれる茶碗、茶室に広がる青々としたお抹茶の香り。
亭主は点前をしながら自身の心の在り方や身体性と向き合い、
道具や型、客人との間合いを図りながら、
自分と自分以外のすべてのものごととの関係を、五感を通じて愉しむものなのです。
茶の湯の根底には禅の精神があり、修練にゴールはありませんが、
点前の研鑽を積むことは、マインドフルネスを獲得するエクササイズと近しいのです。
その修練、体感を応用し、日常のあらゆる場面においても、
当たり前のことを当たり前にできる自己の在り方を目指してゆきます。
当たり前のことを当たり前に達成することが最も難しい、と利休さんも説いていますが。
現代のライフスタイルの中で、茶の湯をどう愉しむのか。
茶室がなくとも、美味しいお茶でおもてなしをすることはできます。
お稽古ではやはり、右とか左とかを申し上げますが、
型の先にある景色を作り出すことが真の目的なのではないでしょうか。
主客の問答を楽しみ、一座建立の手立てとなりますように。
共にお稽古をしてまいりましょう。お会いできることを楽しみにしております。
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